文房具
昭和から使用しているであろうことが確実な時代が付いた私の灰色のデスクに、忽然と現われるこの白亜の構造物は、パルテノン神殿のようであり、サン・ピエトロ大聖堂ようであり、ホワイトハウスのようでもある。常勝の国家には、こういうものが自然に出来上…
商品が届いたことに対する喜びと興奮から強引に段ボールを開けようとして、その手が滑り壁に肘を打ちつけたり、テープが爪の間に入ってしまって苦悶したりする経験が多い人生だった。しかし、それは私の「若気」であると自己消化して過ごしてきた。しかし、…
視力の著しい低下から遠近両用メガネを使わざるを得なくなるに至り、「おじさん」になることへの抵抗をついに止めた。その私の心の内なる堤防の決壊は、身に着ける物への価値観を変えてしまった。ジーンズを捨てスラックスを履き、スニーカーを捨てローファ…
ペン先側を覗くと金属の筒が精工に管体内に配置されていて、あたかも銃口のような緊張感をもってこちらを睨んでいる。軸を回転するとまずペンの土台が出てきて、次にペン先自体がでるという二段の構えだ。何度繰り返しても精工で流れるようなその挙動は、滑…